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のだめカンタービレ

501 名前:[]:04/12/27 23:12:51 ID:tQyOe6P2
やっぱりスケールが違う・・・
ここオーストリアの地でなんとか地に足をつけて
市民オケに所属する黒木は思い悩んでいた。

井の中の蛙・・・
お山の大将・・・

故郷を離れ遠い異国の地に来て、初めて自分の実力は日本でだけ通用するもの
なのだと思い知っていた。
世界で通用するとは思っていなかった。
ただオーボエが好きで、この繊細な音色に惹かれてずっと
吹き続けてきた相棒、伴侶とも言えるオーボエが、周りとの
距離を感じるにつれてなんだか悪意を持っているように思えてくる。

502 名前:[]:04/12/27 23:13:07 ID:tQyOe6P2
「いつも味方でいてくれるとおもっていたのに・・・」

インナースペースに入り込んで、練習後、オケの日本人メンバーに
教えてもらったこの日本小料理屋"春日"で日本酒を煽っていた。

「好きだから、オーボエが好きだからという動機ではもう限界なのか・・・。
上を目指してたつもりはないが、演奏欲に駆られた結果、今、僕はここにいる訳だけど・・・」
金魚鉢の中の出目金に話しかけても、寂しくなるだけである。

「帰ろう・・・」

ねじり鉢巻の怪しい台湾人、ツァオのいつものように片言の
「アリガトぉーー」という宇宙語に後押しされ、黒木はのれんを掻き分け
暗い雑踏に足を踏み出していった。



503 名前:[sage]:04/12/27 23:13:38 ID:tQyOe6P2
「千秋先輩!」
「なんだ・・・」
早朝5時。のだめのピンポン連打に起こされ、ドアを開けた千秋は
視界がカラフルな世界で彩られた。
「見てくださいこれ!!」
カラフルの正体。こちらでいう明星のようなアイドル雑誌"アシッジュ"の見開きだった。
「お前・・・こんな朝っぱらから・・・」
眠りを妨げられ、のだめの意図を無視し、怒りを露にし、胸倉をつかむのだった。
「ジャンが・・・!!」
聞き流せないライバル、白王子の名前を聞き、朦朧とした目線で
足元の雑誌に目を向けると、確かにあのジャンがカメラ目線でこちらを見ている。
「はぁ?なんだこれ・・・?」
のだめから拳を離し、足元のジャンを拾うとはっきりしつつある頭で
記事を追った。
「ね!やっぱりジャンですよね!あの人有名人だったんデスねー
あなたが選ぶ2004年イケメンランキング5位ですよ!
サインもらっとけば良かったのに!!
あ、でも千秋先輩はマイナーランキングだったら1位だったかもなのに!
ぎゃぶーー!!」
「マイナーで悪かったな・・・。はぁ、こんなこと伝えるためにわざわざ起こしにきたのか?
平和な奴だな。じゃ。」
「あーーー!!待って!まだナシはついてませんよ!!」
「はぁ・・。分かったから入れ。」
あくびをしながら、のだめの頭をこずいて中に促した。


504 名前:[sage]:04/12/27 23:13:52 ID:tQyOe6P2
「黒木君!!」
レッスン前の譜読みをしていた黒木はこの地では違和感を感じる日本語で
呼びかけられ、顔を上げた。
彼、須藤は、この市民オケでバイオリンを弾きながら、音楽院に通っている日本人だ。
「あぁ・・おはよう。どしたの?」
「君、バカンスどうするの?予定決まってる?」
「いや、一回日本に帰ろうかと・・・おじいさんの墓参りしたいし・・・」
「あぁ、そう・・・で、でも墓参りよりエキセントリックなバカンス過ごそうよ!
シンディーのおばさんがノルウェーのオスロにいて、招待してくれるんだって!
あぁーオーロラ見たいなー見たくない人なんているわけないよね!」
「そ、そりゃ人生で一回見れたらいいなとは思うけど・・」
「決定!!じゃあ俺あと何人かに声かけなきいけないから行くね!」
「・・・」
日本で己の生き様について今一度考えようと思っていた黒木は
こうして半ば強引にノルウェーにオーロラツアーに出かけることになってしまったのだった。
まだオーボエとは仲直りしていない。
もやもやとした絶望感にも似て、灰色のベートーヴェンを一人奏でるのだった。


505 名前:[sage]:04/12/27 23:14:15 ID:tQyOe6P2
「はぁーーー!!寒いですねー!千秋先輩!」
「お前が連れてきたんだろ・・・。いっとくけど俺ここの言葉はわからねーからな。
自分の身は自分で守れよ。」
「新婚旅行なのに冷たい夫デスね・・・」
オスロの地に降り立ち、ムートンのブーツのつま先を見つめ、のだめは唇をとがらせた。
コンセルヴァトワールは今2週間の休暇を迎え、千秋も次の公演はまだ先。
束の間の休息であったが、のだめの強引さに加え、千秋自身も息抜きがしたかった。
「夫じゃねぇ!」
「はいはい・・・むっきゃーーー大道芸ですよ!ピエロ!
千秋先輩見に行きマスよ!!」
「あ、おい!のだめ!!」
大道芸のジャグリングに誘われおおはしゃぎで駆け出すのだめ。
その足の速さに(ハリセンとのバトルの成果)千秋は人ごみの中にのだめを見失うのだった。


やった!風船一番乗り!
ピエロの配る黄色い風船を子供をかきわけゲットするのだめ。
ピエロは帽子を脱ぎ、東洋人に向けるがチップの習慣のない日本人。当然無視である。
「千秋せんぱー・・・あ、あれ?」
振り返ったのだめは懐かしい黒髪を見つけられなかった・・・。

506 名前:[sage]:04/12/27 23:14:33 ID:tQyOe6P2
シンディの叔母の家に着き、一通り歓迎パーティーを受け、みな一様に酔っ払っていた。
ただ一人、黒木を除いて。
いまいち洋酒では酔えない黒木は酔いつぶれた友人たちを尻目に、暗い気持ちを抱え、
頭を冷やすために外に出ることにした。
「さむ・・・」
自分の白い息をみつめ、つぶやく。
一体僕はここで何をしてるんだろう・・・
寒さに耐えかね、来た道を戻ろうとする黒木の前にうなだれて歩く一人の少女。
「・・・・・・・・・」
「う・・・う・・・じあきぜんばい・・・」
「・・・?恵ちゃん・・・?」
なわけないか・・・酔ってるのかな。
「ぎゃぶーーーーーー!ダンケシェーン!!くろきん!!」
間違いでは無かった。2年ぶりの再会が、こんな日本の裏側だったなんて・・・

507 名前:501[sage]:04/12/27 23:14:59 ID:tQyOe6P2
続きはまたー

508 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:04/12/28 00:07:59 ID:1SocDb2m
>>496
こういうパターンもアリだね
妄想力高いね。楽しく読めました。

>>501
いい感じ。続きに期待したいな。

…ふと思う。ネットを徘徊してファンサイトを見るたびに。
男女比率がそう変わらない漫画だと。そういう漫画はヒットするよね。

509 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:04/12/28 00:34:58 ID:BGzFyWpH
そうなんだ? このスレは女性ばかりに見えるけど……

510 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:04/12/28 13:25:24 ID:0zEH3zCY
最近、このスレ活気があってイイね〜
やっぱり、本誌がああいう展開だと、妄想かきたてられるね。
しかも、読みごたえのある力作ばかりだ……スヴァラシィ
エロもそうでないのも胸キュンキュンでタマラン。
何度も読み返して、萌え死んでいます。

暫く、ここを覗けないのがツライ。
作家さん、皆さん、よいお年を……

511 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:04/12/30 19:30:54 ID:T6xipofi
みんな有明方面行ってて閑散としてるのかな…
ほんと、本誌の流れでここも活気づいて楽しいね。
他の板よりも、素で妄想語り合える感じだし。
職人さん皆さん、来年もまたよろしく〜
くろきん×のだめ、楽しみにしてるよ〜

512 名前:名無しさん@ピンキー[]:05/01/04 00:08:52 ID:EdDzRDQW
あけましておめでとうございます。
下がり過ぎのようなので、職人さん待ちage


513 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/04 01:50:39 ID:4QfwPrzw
あけましておめでとうございます。
夜型になってしまい、朝から仕事だというのに寝れん…。

ちゅーことで、変なもん投下します。
すいません…。ぜんぜん創作してないです。
1巻を思い出しながらエロい目で読んでやって下さい。

514 名前:峰の裏試験1[sage]:05/01/04 01:52:50 ID:4QfwPrzw
「す・・・すげ〜。一発でイッちゃたよ。
ブラボーのだめ!!最高のフィーリングだ!!オレたちは最高のパートナーだ!」
峰に見初められ、のだめは試験のパートナーになった。

「のだめ、ますますわかりませーん!!」
行き詰まり、茶碗片手に千秋の部屋を訪れるのだめ。
「おまえな・・・わからないならビデオぐらい観ろよ!」

「わたしと峰くんのと全然ちがいマス・・・
・・・先輩、ちょっと相手してくれませんか?」
「1回だけだぞ。
じゃあ風呂入れ。」

(1回ビデオ観ただけでこれだ・・・恐ろしい奴・・・。)
「くっ・・・!」
「あへ〜・・・。気持ちよかったデス、はうん〜」
のだめ昇天。
「オレはあわせるのでいっぱいいっぱい。
最近やってなかったし、やっぱだめだな。」
「え〜〜!?すごくうまいですヨー千秋先輩!」

「なんでだろー?峰くんとはうまくあわせられなかったのに・・・
でも峰くんは“気持ちよかった”って―」
「そーゆーのはいわゆる・・・」


515 名前:峰の裏試験2[sage]:05/01/04 01:57:55 ID:4QfwPrzw
「オナニープレイってゆーんだよ!デスよ。意味はひとりよがり。
「は・・・はい?」
「それから―峰くんは前戯がわかってねぇ!デス!
水音ちっともきいてないだろ1?ひとりで気持ちよく先走ってどうする!?
それから〜、テクニックばっか気をとられるな!
ふい〜・・・以上4つ!のだめからのアドバイスでした―。」
落ち込む峰。
(なにもかも見透かしたように・・・)
「どうせオレはヘタクソだよ!才能なんかねーよ!」
「でも・・・千秋先輩峰くんのことヘタなんて言ってませんでしたよ〜?
‘体位がおもしろい‘とか‘前戯はダメだけど体力はある‘とか、ホメてたしー」
(千秋・・・)
「ね、だから練習しよー峰くん。」

試験当日―
風邪をひいて使い物にならないのだめ。
「もういい・・・わかった。峰の相手はオレがする!ただし、おまえが受だ!」
一発勝負だ!
「そんなーー!」


516 名前:峰の裏試験3[sage]:05/01/04 01:59:32 ID:4QfwPrzw
そして、峰の番―。
「今日はテクニックとかそんなに気にするな。でも、オレ様の技はちゃんと感じろよ―
あとはてきとーに、好きに動いていいから。」

本番開始―。
(ったく・・・好きにしろって言ったとたん素直な奴!
のだめといっしょでメチャクチャだ。でも、あわせてみせる!)
(あ・・・すごい。来てほしいときに来る・・・。
千秋が指揮する。すごい安心・・・。
気持ちがいい――。)
――花畑―――

教官室にて―
「いやーしかし、やっぱり千秋くんてすごいですねー。」
「まったく・・・感動しましたよ。」
「あんなのにあわせられるなんてねぇ。」
「ああ・・・峰くん。」
「でも・・・あのふたり、すごくルックスのよいカップリングでしたねー。」
「ああ!それ、わたしも思いました!」
「迫力あったね―」
「ドキドキしちゃいましたよ―」
・・・教官たちの萌えトークはつづく――(完)




517 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/04 02:03:18 ID:4QfwPrzw
大変失礼いたしました。
職人さん、お帰りお待ちしております。

あっ、ネ申さまが読んでるから逝かなきゃ…!

518 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/04 02:22:13 ID:hmdRN3dR
わはははははは!!!!
超━━━━GJ!!!!最高!!!!こうゆうのってまさにエロパロならでは!!愛してます!!!!
そしてまた書いて!!

519 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/04 18:01:55 ID:MEPlsivt
私も職人さんに刺激されてヘタレSSを書きました。
来月のkiss発売までの繋ぎ程度に読んで頂けると嬉しいです。

520 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/04 18:03:51 ID:MEPlsivt
私を温泉へ連れてって


「わあー!すっごい旅館デスね!」
無邪気にはしゃぐのだめの横で俺は
「そうだな・・・。」
とわざと気のない返事で応じた。

今は大晦日。
俺達は山陰地方の有名な温泉街の中でも一番の、全国的にも有名な老舗旅館に来ていた。

―もうすぐコンサートだっていうのに、なんでこんなとこにきてんだ、俺・・・―
と、思わず溜息をついていた。


521 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/04 18:06:15 ID:MEPlsivt
始まりは12月初めにかかって来た母さんからの電話だった。

「帰ってこいだぁ!?」
母さんからのいきなりの命令に、思わず声を荒立てた。
「そう♪冬休みもパリで過ごすつもり?折角のバカンスぐらい帰ってきなさい。」
言葉は優しいが、その口調には有無を言わせないものがあった。
「悪いけど、来年早々コンサートだし、練習しなきゃならないんで・・・。」
丁重に断ろうとしたら、
「あら、楽団員さん達にクリスマス休暇も与えないつもり?労働基準法違反で訴えられるわよ。」
と、冗談半分ながら、やはり有無を言わせない。
「でも・・・、その飛行機が・・・。」
まだ完全に慣れてないんだけど・・・と言おうとしたら、
「あら仕事でなら乗れるでしょ?母さんの言うことなら乗れないって言うのかしら?
 あなたの留学費用は誰が出してると・・・。」
「わかった!わかったから!」
と俺はついに白旗を揚げた。

522 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/04 18:06:56 ID:MEPlsivt
「そう、よかった♪そうそうのだめちゃんもちゃんと連れて帰ってくるのよ!
 旅費は私が全部出してあげるから。」
母さんはけろりといった。
「な、なんでのだめまで!」
と思わず、動揺する。
「あら、のだめちゃんは私の大切な友人よ。当然でしょう?
 それにもうすぐ家族になるかもしれないし・・・。」
「なんか、言った?」
小声でぼそぼそ言った内容に思わず聞きとがめると、
「いえいえ、こっちの話・・・。とにかくちゃんと連れて帰って来るのよ。いいわね!」
と半ば強引に押し切られて電話を切られた。

結局、クリスマス休暇に久々に2人で帰国することになった。
無理やりとはいえ、三善家に滞在し、懐かしい仲間に会うのはそんなに悪いとことではなかった。
のだめも、短い期間ながら福岡に帰省し、随分楽しんだようだった。


523 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/04 18:07:49 ID:MEPlsivt
のだめが福岡から帰ってきた大晦日の前夜、久々に一同が集まった三善家の食卓で、
母さんがおもむろに口を開いた。
「私達、明日から一週間ハワイに行ってくるから、あとよろしくね♪」
彼女の爆弾発言に思わずのけぞった。
「はぁ!?どういうことだよ!人にパリから帰ってこいと言っといて、自分達はハワイかよ!」
「わぁ、ハワイデスか〜。いいデスね〜。」
俺の横でのんきにのだめが答えた。
「まあまあ、なにここで留守番してくれっていってるわけじゃないのよ。
 ちゃんとあなた達に正月にふさわしいバカンスを用意しといたから。」
と母さんはおもむろにチケットを取り出した。
「あなた達、明日、ここの旅館予約しといたから行きなさい。列車も手配済みよ。」
そのチケットにあった旅館名は、欧州育ちで温泉に一度も行ったことのない俺でも知っている、
超がつく有名な老舗温泉旅館だった。

524 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/04 18:08:56 ID:MEPlsivt
「ほわぁ〜、そこすっごい有名な温泉旅館じゃないデスかー。
 のだめ、一度でいいから行ってみたかたんデスぅ!」
横からのだめがのぞきこんで感嘆の声を上げる。
「確かに有名な旅館だけど、自分達はハワイで俺達は旅館ってなんか、なんかずるいじゃないか!」
思わず声を荒立たせると、母さんが俺の腕を引っ張って部屋の隅まで連れて行って、俺にそっと耳打ちした。
「馬鹿ね!気を利かせているのがわからないの!」
へっ?と目が点になった俺に母さんは少女のようにいたずらっぽく笑った。
「真一のことだから、忙しくてのだめちゃんのことずっとほったらかしにしてたんでしょ?
 クリスマス休暇だってほっといたらのだめちゃんをほったらかして勉強してそうだったし。
 お膳立してあげるっていってるの!こういう時はね、しゃれたバカンス地より温泉の方が燃えるのよ♪」
と、笑いながらウインクした。
「・・・・・・!!!」
思わず首まで赤面して俺は絶句した。
―バレてる・・・。俺とアイツがつきあってることも。一線を越えた、そういう関係だっていうのも・・・―
「ということで、早く準備しなさいよ〜。3泊4日だからね♪」
すっかり石化した俺を、母さんは鼻歌を歌いながら背を向けた。
「やったぁ、正月に先輩と温泉ですよ!温泉!先輩、早く準備しましょうよ〜!」
「えー、のだめちゃんいいなー!由衣子もハワイじゃなくて、真一兄ちゃまと温泉行きたいー!」
無邪気にはしゃぐのだめと由衣子にまとわりつかれながらも、俺の石化はなかなか解けなかった。

525 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/04 18:10:11 ID:MEPlsivt
こうして次の日に、母さん達は全員ハワイへと旅立って行った。
「真一、頑張るのよ♪」
という意味深な発言をウインクとともに残しつつ。
「何を頑張るんですかねー、先輩?」
と俺の顔を覗き込むのだめの顔がなんだか気恥ずかしくて、まともに見ることができなかった。

―こうして今、旅館の前に立っているわけである。
「先輩、先輩!早く入りましょうよー!のだめ寒いデス〜!」
しんしんと降り積もる雪に耐えられなくなったのか、俺の腕を引っ張る。
「あ、あぁ・・・。」
とつられて旅館に足を踏み入れた。
―こいつ、本当にわかってんのかよ。俺と二人っきりで温泉に来るってことはどういうことなのか・・・―
と、のだめのあまりの無邪気さに思わず溜息をつく。
俺が、どんなに今お前を滅茶苦茶に抱きたいと思ってるかなんてまるでわかっていないんだろうな・・・。

526 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/04 18:10:46 ID:MEPlsivt
もちろん、彼女を体を重ねたのは一度や二度ではない。
もう、何度も重ねているし、正直のだめとのセックスがここまでよいとは思わなかった。
なんというか、体の相性が抜群によくて、そのうえ童顔で無邪気なところから普段はまるで子供みたいなのに、
脱ぐとすごいHな身体をしていて、俺の前だけは恥ずかしがりつつもすごく乱れるところなんか、
俺の好みになんというかぴったりで・・・。
もう、他の女では絶対に満足しないんだろうなと思ってしまう。
もともと性欲は強い方ではない・・・と思う。(峰は俺のことをムッツリスケベとかいうけど)
そりゃあ、男だし、セクシーな女性にまったくぐらつかないといったら嘘になるけど。
彩子とも、お互いその気になった時だけだったし、無理に求めるということはしなかった。
遊びで女を抱くなんてことは、浮気して母と俺を捨てた父への反抗心からも絶対にしたくなかった。
本当に好きになった女しか抱かない・・・これが今でも俺のポリシーだ。
だからこそ、今本気で惚れたと自覚したのだめのことを、
本当は毎日でも一日中でもずっと抱いていたいって思っている。
だけど、のだめの前で本当の自分を出すのが正直怖かった。
俺がどんなにお前を激しく求めているか、
いつも滅茶苦茶にしてしまいたいと思っているか、
それを知られた時・・・嫌われるのが怖かった。
のだめが自分の前からいなくなるということが、
自分にとって耐えられるものではないということがわかっていたから。
それに、のだめに夢中になりすぎて、自分にとって命より大切な音楽をおろそかにしてしまったら・・・
という恐れもあった。
だから、確かにこの一月ほどは忙しさに理由をつけてのだめのことほったらかしにしていた面もある。
自分なりの冷却期間のつもりだったけど、確かに母の言う通り、冷たすぎたかも知れない。

527 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/04 18:11:23 ID:MEPlsivt
だからこそ・・・折角の母の(よけいな)好意に甘えてみるのも悪くないかなと思い、
のだめに追いつき、その肩を抱いた。
「折角来たんだから、楽しもうな!」
そう言うと、のだめは嬉しそうに俺を見上げて、
「ハイッ!先輩!」
と言って抱きついてきた。
―ヤバイ・・・俺、本当に自分をセーブ出来るんだろうか・・・―
「こらっ人前で抱きつくな!」
と心とは裏腹にのだめを叱りつつ、俺は心の頭を抱えた。

「ふぉぉ・・・、すっごい部屋デスよ〜、ねー先輩!」
部屋に入ったのだめは、嬉しそうに俺に話しかけた。
「あぁ・・・そうだな。」
と俺も部屋をチェックしながら答えた。

528 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/04 18:12:26 ID:MEPlsivt
確かにすごい部屋だった。
おそらくこの旅館の中でも一番の部屋だろう。
広大な部屋が2室あり、居間と寝室に分かれいる。
部屋から続く日本庭園はいわゆるプライベートガーデンで隅々まで手入れが行き届いている。
それになにより・・・立派な檜風呂でもある大きな部屋風呂とは別に、石造りで出来た露天風呂までその庭についていた。
―いわゆるプライベートバスだな・・・―
その意味する所に思いをはせ、思わず顔を赤らめた。
「ほぉぉ、庭に露天風呂があるんですね〜!すごいデス!
 雪で寒そうだけど、入りたいデス〜・・・って何赤くなってるんですか?先輩?」
唐突に俺の顔を覗き込んだのだめは不思議そうに言う。
「な、なんでもない!それより俺は来月のコンサートのために勉強するから邪魔すんなよ!」
と、俺はわざとつっけんどんに言った。
このままだと、俺のだめのこと本当に滅茶苦茶にしそうだ。
―とにかく今は音楽に没頭しよう。のだめとのことは夕食後までに自分を落ち着かせてからにしよう・・・その方がいい―
俺はそう自分に言い聞かせた。

529 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/04 18:13:19 ID:MEPlsivt
「ええぇ!折角温泉に来たのに、のだめつまんないデス〜!さっき先輩も楽しもうな!って言ってたのに・・・。」
と、案の定のだめが不満の声をあげる。
「うるさい!俺の邪魔すんなよ!」
と言うと、のだめはブツブツ文句を言いながら、うつむいてかばんから荷物を出し始めた。
ちょっと冷たすぎたかなと後悔しつつ、俺もかばんから荷物を出して整理し、勉強を始めた。
「・・・先輩、のだめちょっと出かけてきますよ・・・いいですか?」
のだめがおずおず言ってきた。
「ああ、あまり遠くに行くなよ。」
と、さきほどのこともあり精一杯優しい声で言った。
「大丈夫デス。館内ですから。」
そういってのだめはガラガラと引き戸を開けて出て行った。
―何やってんだろ俺・・・。折角の二人だけの旅行だっていうのに・・・―
我ながら、自己嫌悪に陥る。

530 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/04 18:14:12 ID:MEPlsivt
どんよりとした気分のまま勉強を続けていること小一時間、ようやくガラガラと引き戸が開き、のだめが帰ってきた。
「遅かったな。どこ行ってたんだ?」
内心ほっとしながら振り返ると、のだめがふすまの隙間から顔を出して笑っていた。
「エヘヘー、ジャーン!見てください!先輩!」
と行きおいよくふすまから飛び出してきたのだめが着ていたものは―
「・・・色浴衣?」
「そうです〜!ここの旅館自慢でたくさんの種類の色浴衣が毎日無料で選べるんデス!
 着付けやメイクもタダしてもらえるんデスよ!のだめは3泊4日なので4回違う浴衣が着られるんデスよ!
 だから今日は蝶の柄にしてみました。どうデスか〜?テーマはもっとしっかりつかまえて蝶だいデス!」
とくるくるまわるながら、にっこり笑いかける。
「どうって・・・」
淡い水色の生地に色鮮やかな蝶が舞っているその浴衣はのだめの可愛らしさを見事に引き立ている。
栗色の髪には蝶の髪飾りまでついており、薄いナチュラルメイクまでほどこしたのだめはいつもとはまるで別人だった。
―ものすごく似合ってる。すごく色っぽくて可愛いよ。―
なんてこの俺様が言えるわけがない。
「まあ、馬子にも衣装かな。」
と憎まれ口を叩いてみる。

531 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/04 18:15:19 ID:MEPlsivt
「ぎゃぼー!先輩酷いですぅ!」
とのだめがぷぅと頬を膨らませた。
そこはかな色気をただよわせる普段とは違う浴衣姿と、子供っぽいその行動とのギャップに
思わず笑いがこみ上げる。
「先輩も浴衣に着替えませんか?先輩忙しいと思って一応のだめが今日の分選んでおいたんですけど・・・。
 気に入らなかったらいつでも代えていいそうですよ。」
と紺色の浴衣を俺に手渡ししながら言う。
「いや・・・これでいいよ。ありがとうな、のだめ。」
とのだめの頭をくしゃりとなでながら礼を言った。
やわらかい栗色の髪にふれ、彼女の無邪気な笑顔を見て俺は思わずドキッとした。
―ヤバイ・・・俺今すごく欲情してないか?―
思わず手を引っ込める。
「そだ、先輩!外湯めぐりしませんか?さっき女将さんから温泉手形もらったんデス。
 折角温泉に来たんだし、勉強もいけど、いい気分転換になりますよ。」
そんな俺の気持ちに知ってか知らずか、俺に木でできた温泉手形と温泉マップを渡しながら無邪気に笑った。
「いや、俺勉強あるし・・・遠慮しとくよ。」
なんだかのだめの目をまともにみれず、顔をそむけながら答えた。
「先輩がそんなこと言ってるなら、のだめ一人で外湯めぐりしちゃいマスよ。いいんデスか?」
また頬をぷぅと膨らませながらのだめが言った。
「勝手に行けば?普段風呂に入ってない分の汚れをここで落としといたほうがいいぞ。」

532 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/04 18:15:58 ID:MEPlsivt
わざとつれなく答えると、のだめは完全に怒ったようで、
「最近はちゃんと毎日入ってマス!先輩全然私を見てくれないから気づかないだけです!
 いいですよ、わかりました!一人で行ってきマス!!」
と言いながら、温泉手形とマップを俺の手から引ったくりながら部屋から出て行こうとした。
俺はやれやれと思いつつ、ふとのだめの言葉が頭にリフレインした。

―最近は毎日ちゃんと入ってますよ!先輩全然私を見てくれないから気づかないだけです!―

そういえば・・・本当に毎日ちゃんと風呂に入って頭もきちんと洗っているようだ。
部屋も綺麗とはまだいい難いけど、それでも以前よりははるかに綺麗にしている。
あんなにズボラだったのだめが・・・そう、確かあれは俺と一線を越えてから・・・。
そこまで思い、俺は思わず立ち上がってまさに部屋から出て行こうとしたのだめの手首をつかんでいた。
そのまま引っ張り、強く胸に抱き締める。
「・・・ごめん・・・」
「先輩、酷いデスよ・・・。ちょっと前までは・・・あんなに優しかったのに、最近すごく冷たくて・・・。
 のだめのこともう嫌いになったのかなって・・・飽きちゃったのかなって、すごく不安だったんデスよ・・・?
 先輩のために毎日お風呂に入って・・・部屋も精一杯掃除して・・・清潔にしてたのに・・・
 先輩全然・・・まともに見てもくれない・・・」
俺の胸野中でうつむきながら、半泣きの声でとぎれとぎれに言う。

533 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/04 18:16:39 ID:MEPlsivt
「ごめん・・・」
のだめを抱き締める腕に力をこめながら、思い切って胸に秘めてた思いを口にした。
「俺、怖かったんだ。お前に本当の俺を知られるのが・・・。」
そういいながらのだめを見下ろすと、のだめは相変わらずうつむいていたのでそのまま続けた。
「俺さ・・・本当はいつもお前を欲しいと思ってる。毎日でも一日中でも・・・それこそ無茶苦茶に抱きたいっていつも思ってる。
 でも、お前にもし嫌われたらって思うと怖くてそんなこと知られたくなかった。
 それに、お前に溺れきったら・・・俺の大切な音楽がおろそかになりそうで・・・怖かった。
 臆病だったんだな・・・最低だよな・・・俺。」
「陰湿で粘着なのは今に始まったことではないデスけどね♪」
妙に嬉しそうな声に思わず見下ろすと、のだめが嬉しそうに俺を見上げていた。
「なっ!?お前・・・」
思わず絶句すると、
「聞きましたよ!先輩の熱〜い告白!」
と嬉しそうにより一層強く抱きついてきた。
「のだめ・・・!お前なあ・・・!」
と、思わず声を荒立てようとすると、
「嬉しかったデス・・・すごく。」
と再び、顔を胸に埋めながら涙声が聞こえ、思わずトーンダウンしてしまった。

534 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/04 18:17:36 ID:MEPlsivt
「先輩は、知らないんです。のだめ、先輩だったら無茶苦茶にされたって全然かまわないんですよ?。
 ううん、むしろそうされたいって思ってる・・・淫乱な女だってこと・・・先輩全然分かってないデス。
 それに、先輩は自分のこと知らなさすぎです。先輩はどんなことがあっても、
 絶対に、のだめなんかで音楽をおろそかに出来ない人だってことも・・・のだめ、ちゃんと知ってマスよ?」
小さな肩を震わせながら一生懸命にしゃべるのだめが愛おしくてたまらなかった。
頬に手をやりそっと撫でると、のだめが涙目で見上げてきた。

―愛おしい・・・この女が愛おしくて堪らない―
その感情で心がいっぱいになり、涙に濡れたまぶたにそっと唇を寄せる。
唇で涙をぬぐうと、そのまま頬に流れた涙も唇でぬぐっていく。
そして、唇にたどり着くとそっと唇を落とした。
初めは触れるだけ、そして徐々にお互いの舌を相手の口内に差込みゆっくりと蹂躙していく。
深く・・・激しく・・・お互いの舌に歯茎に自らのそれを絡ませ舐め上げ蹂躙していく。
「ふぅ・・・ん・・・ぁ・・・」
甘い吐息がもれ、静かな室内にくちゅり、くちゅっと淫らな水音が何度となく響き、唾液が唇からもれ顎を伝って首まで達していく。
もう何度となく千秋とのキスを交わしているのだめは、初めての頃とは比べ物にならないほどキスが上達している。
お互いの腕をそれぞれの背中や頭に絡ませ、お互い息をするのももどかしいというように、
深く、激しくお互いの唇をむさぼりながら、強く強く抱き合った。
どれほど時間がたったか・・・やっとなごりおしそうにお互いの唇が離れたとき、つつっと唾液がお互いの舌の間で糸を引いた。

535 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/04 18:18:29 ID:MEPlsivt
「はぁ・・・」
甘い吐息が漏れたのだめの顔を、千秋が思わず見つめると、その唇からは絶えず甘い吐息が漏れ、顔は真っ赤で、
瞳はは明らかに快楽に酔っていた。
「そんなに・・・よかったか・・・?」
いたずらっぽく聞くと、
「先、輩こそ、顔真っ赤、デスよ・・・。」
とのだめが精一杯の反撃をする。
そんなのだめをもう一度強く抱きしめながら、耳元でそっとささやいた。
「俺・・・今日自分に自信ないんだ。お前を、無茶苦茶にしても・・・いいか?」
すると、のだめも俺の耳にそっと唇をよせてささやいた。
「私こそ、淫乱・・・な女になっていいデスか?」
そう言って、俺の耳にそっと口付けた。

―それが、導火線に火をつけた。
もう、止まらない。誰にも止められない。
今夜、新しい二人が始まる―


536 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/04 18:20:45 ID:MEPlsivt
とりあえず、今日はここまでです。
エロなしの導入部分で終わってすみません<(_ _)>
続きが出来たらウプします。
お目汚し失礼しました。

537 名前:517[sage]:05/01/04 19:32:17 ID:4QfwPrzw
>518
ありがd!またネタができたら調子こいて投下するかも…。

ヴァイオリン様、温泉エロ――!!!!!!
つ…続きを〜!!!

538 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/04 21:23:01 ID:hWkyAax2
股ガクスタンバイおk!!!!
さあ、(エロぃの)来いやあああああああああ!!!(`Д´)/
いや、あの、もうホント、お願いしまつ・・・かうぃてくださぁぃ・・・。


539 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/05 00:54:06 ID:v92Q2hZU
('A`;)

540 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/05 02:44:40 ID:DlE4/niq
まちどおしいでつ

541 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/05 07:53:47 ID:gKXoAgou
とりあえず、1回目のH分ができたのでウプします。
なんだか千秋先輩が鬼畜で変態チックに、のだめちゃんが淫乱になってしまいました。
そんな二人は嫌だ!という方はどうかスルーして頂けるとありがたいです。
初回、読み返すと誤字脱字ばかりで本当に恥ずかしいです。
ヘタレssとして見逃していただけると幸いです。

>517さん
ヘタレssなのに続き期待して頂きありがとうございます。
私も517さんのには大笑いしました。
ぜひぜひ、次のネタをお願いします!

>538さん>540さん
続きを期待して頂いて嬉しいです。
こんなヘタレssでも満足して頂けるか心配ですが・・・。


542 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/05 07:55:36 ID:gKXoAgou
私を温泉へ連れてって


のだめの唇が俺の耳に触れた瞬間―
身体が震えた。
心臓がドクンと鳴り、全身の血が身体の中心に集まってくるのを感じた。
もう自分を止められなかった。
目の前の女が欲しくて欲しくて堪らなかった。
のだめの華奢な身体を強くかき抱き、再び口付ける。
・・・深く、激しく・・・。
何度も何度も角度を変えのだめの口内を存分に味わった。
舌が唾液が絡み合う淫らな水音にますます煽られる。
何分そうしていたか・・・ようやく彼女の唇を解放してそっと見つめ合った。
「大好きデス・・・センパイ・・・」
そう言って、にっこり笑うのだめの顔は真っ赤に上気しており、明らかに快楽に酔っていた。
俺の・・・俺だけの前だけに見せる女の顔・・・。
今までも、今も、そしてこれからも、この顔を見られるのは・・・見ることができるのはこの俺様だけだ・・・!
胸の中に優越感と独占欲が占領し、この上ない幸福感に満たされる。
「本当に滅茶苦茶にするぞ。・・・いいんだな?」
彼女の右の耳朶をそっと甘噛みしながら優しく囁いた。


543 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/05 07:56:35 ID:gKXoAgou
「こちらこそ・・・望むところデス♪」
のだめもお返しとばかりに俺の左の耳朶に唇をよせ、ふっと甘い息を吹きかけ、小さな赤い舌でペロリと舐める。
思わず、ぞくりとした。
左の耳朶は、のだめが俺との何度目かのセックスの中で見つけた性感帯の一つ。
ここを攻められると、快感が全身を貫きもうどうしようもなく煽られる。
「宣戦布告だな・・・いい度胸だ・・・!」
俺は笑いながらそう言うと、のだめをもう一度強く抱き締めた。
再び唇を耳朶に寄せ、そのままうなじから鎖骨へとなぞっていき、強く吸い上げて所有の証を刻む。
のだめの華奢な身体を壁に押し付け、浴衣の上から胸を優しく揉む。
浴衣の上からもその豊かさ、柔らかさを実感し、ますます煽られた。
強引に衿を肌蹴させ、肩まで押し下げてその豊かな胸を露出させる。
十分に暖房が効いてるものの、外気に触れて一瞬鳥肌が立つ。
だが俺の愛撫を受け、その白い肌が徐々に紅く染め上がっていった。
「・・・下着、つけてなかったのか・・・?」
まろやかな胸を直に揉み、もうすっかり硬くなった乳首を舌先で転がすように優しく愛撫しながら俺は聞いた。
「・・・下着をつけると・・・ん・・線が写っちゃうから・・・あぁ・・・つけないほうが、
 いいって・・・はぅ・・・言われたんデス・・・・」
俺の愛撫にもう酔ったのか、のだめが途切れ途切れに答えた。
「へぇ・・・じゃあ下もつけてないの?ぜひ確かめないとな・・・」
俺は意地悪く笑って、左手を浴衣の前みごろから強引に差し入れた。

544 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/05 07:57:12 ID:gKXoAgou
「ひゃあ・・・!下はちゃんとつけてマスよ!先輩!・・・あん・・・!」
のだめの抗議を無視して、柔らかい太腿をゆっくりと撫で上げる。
赤ちゃんのように、白く吸い付くように柔らかいのだめの肌。
まるで極上の真っ白な絹を撫で上げているかのようだ。
ゆっくりと太腿の内側を撫で上げ、足の付け根に到達する。
そのまま、ゆっくりと下着に触れると・・・もうそこはその役目を果たしておらず、ぐっしょりと湿っていた。
「やらしいな・・・のだめ・・・すごい・・・濡れてるぞ・・・」
そのまま人差し指と中指でゆっくりと下着の上を往復する。
「やん・・・あぁ・・・気持ちいいデス・・・センパイ・・・」
のだめはもう力が入らないのか、ガクガク震えながら、俺の背中にしっかりとしがみ付く。
俺はそんなのだめをしっかり抱きながら、下着の紐を指にかけ、引っ張っりながら取り去った。
そのまま指で、その濡れそぼった部分をそっと優しく撫でる。
くちゅっ、くちゅっと淫らな水音が響き、指に次々と甘い蜜が絡みつき、
堪らずぐいっと人指し指を花芯に突き入れる。
「あぅ・・・!はぁ・・・!」
のだめは堪らず頤をそらした。
のだめの中は相変わらず熱く狭くて、甘い蜜で溢れかえっていた。
俺の指を咥え込んできゅうきゅうと締め上げる。
「あぁ・・・すごい・・・」
俺は思わず溜息をつかずにはいられなかった。

545 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/05 07:57:49 ID:gKXoAgou
しかしのだめはそれ以上に快感に溺れていた。
―舌先で右の乳首を転がされ、左手は左胸を揉まれ、右手の人差し指で割れ目を貫かれ、
その中指で突起を押しつぶされ―
同時に4箇所を攻め立てられたのだめはもう頭が真っ白になっていた。
「セン・・・パイ・・・のだめ・・・もう・・・」
のだめは堪らず懇願する。
「まだまだ・・・これからだ・・・!」
俺はわざと意地悪く笑う。
―まだまだ俺の欲望はこんなもんじゃない・・・もっともっと滅茶苦茶にしてやる・・・!―
「のだめ・・・中に入っているのはどこの指だ・・・?」
「・・・ふぇ・・・?」
間の抜けたのだめらしい返事に思わず苦笑いする。
「ちゃんと答えないと・・・このままやめるぞ・・・」
そんなこと出来もしないくせに、わざと苛めてみる。
「・・・そ、そんなのヤデス!・・・えっと・・・右手の・・・中指・・・?」
必死に答えるのだめが可愛らしくて、思わず笑いがこみ上げる。
「正解・・・じゃ、これは・・・?」
と次は人差し指指を思いっきり突き入れてみる。
「ひゃぁん!・・・えっと・・・右手の・・・人差し指・・・デスか・・・?」
「正解・・・じゃ、これは・・・?」
「やぁあ!親指・・・以外・・・全部デス・・・」
「正解・・・!よく出来たな・・・」
恋人達の淫らな個人レッスンだった。

546 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/05 07:58:32 ID:gKXoAgou
四本の指を激しく出し入れするとじゅぶじゅぶと蜜が飛び散り、
その蜜は俺の手首やのだめの太ももをゆっくりと伝っていく。
その指をゆっくりと音を立てて引き抜くと、
「・・・ぁん!・・・」
となごり惜しそうなのだめの声が響いた。
「・・・物足りなかった?」
のだめの顔を覗き込み、わざと意地悪く囁く。
「し、知りまセン・・・!」
真っ赤な顔でのだめはそっぽ向く。
その顔に笑いを堪えながら、のだめの前にしゃがみこむ。
「・・・どしたんですか?先輩」
不思議そうにのだめが俺を覗き込む。
「・・・いいから・・・脚を広げて・・・俺の肩につかまって・・・」
「・・・え?・・・て・・・ひゃあっ!・・・」
のだめは思わず悲鳴をあげる。
俺はのだめの脚を広げ、浴衣の前身ごろを肌蹴させた。
そのまま、のだめの濡れそぼった部分に口付け、舌を差し込んで舐め上げ、溢れる蜜を音を立ててすすり上げる。
静かな室内に二人の荒い息遣いと、ぴちゃぴちゃ、ズズズッと淫らな水音が響き、否応なしに気持ちが高ぶってきた。
「・・・ふあぁっ・・・気持ち、いいデス・・・!・・・センパイ・・・!・・・あぁっ!・・・もっと・・・!」
のだめはもう完全に力が抜けたようで、俺の肩に必死にすがりついてすすり泣くような喜びの悲鳴を上げる。

547 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/05 07:59:05 ID:gKXoAgou
「・・・のだめ・・・どうして欲しい・・・?言ってみろ・・・」
正直限界を迎えていた俺だが、それでもどうしてものだめにおねだりさせたかった。
「・・・センパイが・・・欲しいんデス・・・お願い・・・入れて、入れて下サイ・・・!」
すすり泣きながら、最後は悲鳴のように泣き叫んだ。
普段の子供のような無邪気さは微塵もなく―そこにはただ愛する男からの快楽に溺れる、淫乱な女の姿があった。
そんなのだめの姿に否応なしに興奮する。
「・・・了解・・・」
高鳴る気持ちを隠し、わざと冷静さを装う。
わざとゆっくりと立ち上がり、ズボンを下着とともに脱いで、ポケットから取り出したゴムをつける。
そんな俺の様子を、のだめは壁にもたれ掛かりながらぼんやりと眺めていた。
浴衣はすっかり乱れきり、袖衣から両方の華奢な腕が脱げて剥き出しになり、
いくつもの所有の証を刻まれた豊かな胸も当然剥き出しで、前身ごろはすっかりはだけきって、
辛うじて帯の部分でのみ引っかかっているという状態は―ただの裸体より遥かにエロティックだった。
「・・・のだめ・・・後ろ向いて・・・」
その言葉に、のだめは素直にゆっくりと後ろ向く。
「・・・壁に手をついて・・・そう、腰をこっちに突き出して・・・」
その言葉にもゆっくりと素直に従う。
乱れきった浴衣を捲し上げ、形の良い白いヒップを剥き出しにした。
ゆっくりとその丸みを撫で上げ、濡れそぼった部分に俺自身を二度三度擦り付け、蜜で潤す。
くちゅりと音がし、その熱さに一気に突き入れたい衝動に駆られた。

548 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/05 07:59:39 ID:gKXoAgou
「・・・あふっ・・・」
待ち切れないっという風に、のだめは甘い声を上げ、腰を揺らした。
そんなのだめを満足げに見下ろし、先端をゆっくりとのだめの花芯に差し込んでゆく。
「・・・あぁん・・・!」
「・・・あぁ・・・・・!」
思わず同時に声を上げていた。
1ヶ月ぶりののだめの中は相変わらず熱くきつく濡れそぼっていた。
入り口でぐぐっときつく締め付けた後、まるで別の生き物が住んでいるかのようにねとねとと俺自身に熱く絡みつく。
子宮の奥深くまで引き込むようにどこまでも吸い込むその吸引力は・・・抱くたびに常に最高の快感を俺に与えてくれる。
そんなに女性経験が多い方ではないこの俺でも、この身体が極上であることであることはよく理解していた。
―よく1ヶ月も、この身体を抱くのを我慢できたもんだ。―
忙しさにかまけていたとはいえ、自分の忍耐力に我ながら敬服する。
「・・・はぁ・・・」
ぐぐっと最奥まで到達し、お互い身体から湧き上がるあまりの快感の凄さに、同時に溜息を漏らしていた。
「さて、のだめ、どうして欲しい?」
優しくのだめの耳元で囁く。
「・・・ふぇ・・・?」
相変わらずののだめらしい間の抜けた返事に、思わず笑いがこぼれた。
「・・・リクエストは?・・・ソフトに?それとも普通に・・・?それとも滅茶苦茶がいい?」
うつむいていても、顔が真っ赤になっているのが良く分かる。
「・・・滅茶苦茶で・・・お願いしマス・・・」
真っ赤な顔でうつむきながら、ボソボソ小さな声で言うのだめがなんとも可愛らしい。
「・・・了解・・・仰せのままに・・・」
そう耳元で優しく囁くと、ゆっくりと、そして徐々に激しく突き上げを開始した。

549 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/05 08:00:13 ID:gKXoAgou
わななくのだめの中は俺自身にキツク締め付け、すがりつくように熱く絡みつき、
えもいわれぬ極上の快感が全身を支配していた。
身体中の汗腺から汗が噴出し、俺の唇から絶えず荒い息が漏れ、のだめの背中の上にこぼれた。
「・・・あぁ!・・・そこ!すごく・・・すごくいいデス!・・・センパイ!・・・」
悲鳴のようなのだめの甘い声が響き、思わず腰をつかんでいた両手を離し、そのまま抱きすくめて、
たぷんたぷんと揺れている豊かな胸を揉み上げる。
乳首を摘み上げると、硬く尖り快感を強く主張していた。
左手で左胸を揉み上げ、右手を二人の繋がった部分へ伸ばした。
そのまま、のだめの突起を人差し指で押しつぶすと、
「・・・やぁっん・・・!」
と甘い悲鳴と共に、俺自身への締め付けがより一層強くなった。
小刻みにのだめの身体を揺らしながら、円を描くみたいにぐちゅぐちゅと音を立ててこね回し、
そして激しく突き上げる。
「あんっ!あっ!あんっ!あっ!」
俺の動きに合わせて豊かな乳房をより一層激しく揺らしながら、短く喘ぎ声を上げる。
繋がりから蜜が溢れ、お互いの太ももを伝ってゆっくりと畳に流れていった。
のだめが一番感じる部分―俺が以前見つけたのだめのGスポットに俺自身を擦りつけると、
「きぁあっっ・・・・・・・・!!!」
と絶叫し、膣内を激しく痙攣させ、身体中を震わせて昇りつめたようだった。
だから何度も何度もその部分を擦るように突きあげる。
「・・・センパイ・・・!・・・いっちゃう・・・またっ・・・!・・・あぁっ・・・またっ・・・!」
どうやらいきっ放しになったようだった。

550 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/05 08:00:49 ID:gKXoAgou

雪積もる大晦日の、一流の旅館の特別室の中―静かな和室で繰り広げられる激しくも淫らな行為は、
ある意味背徳を感じさせ、それがより一層行為を盛り上げさせた。
―俺達まるでケダモノみたいだな―
思わず苦笑いする。

一旦指揮棒を握ると、そこから美しい旋律を奏でだし、その音楽に聴衆すべてを魅了する―
そんな俺が女一人にこんなにも夢中に乱れ溺れきるなんて、師匠も楽団員も聴衆も友人も家族でさえ誰一人
想像できないんだろうなと思う。
のだめも―変態だし、ズボラだし、無神経だし、一見色気ゼロだけど、だけど本当は誰やりも優しくて、
明るくて、童顔で無邪気で、まるで子供みたいで、でも天才的なピアノの才能に溢れているこの女が、
こんなにも可愛くて色っぽくて、俺の前でこんなにも淫乱に乱れるなんて、
誰も想像なんてできないんだろうなと思う。

―お前を誰にも渡さない!絶対に・・・!!!―
のだめを激しく突き上げ、強く強く抱き締めそう強く心に誓った。


551 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/05 08:01:20 ID:gKXoAgou
「・・・セン・・・パイ・・・わ・・・たし・・・もう・・・ダメ・・・!」
いよいよ限界に近づいてきたのか、もう息絶え絶えという風に、悲鳴のような声をあげる。
俺も身体の中心から射精感を感じ、そろそろ限界に近づいているのがわかった。
「・・・俺も、限・・・界・・・のだめ・・・い・・・いくぞ・・・」
二人の荒い息遣いが部屋を充満する。
ギリギリまで自身を引き抜き、子宮奥深く激しく突き上げた。
「・・・センパイッ・・・!!!」
「・・・のだめっ・・・!!!」
同時に二人の悲鳴をあげ同時に昇りつめた。
のだめの膣内がまるで逃さないという感じで、激しく痙攣しながら収縮し、俺自身を強く絞り上げた。
身体中に甘い痺れが走り、身体の中心に強い射精感が走りぬけた。
思わず顔を歪め、のだめの中にすべての欲望を吐き出した。


552 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/05 08:01:46 ID:gKXoAgou
のだめは完全に力が抜け、俺達は繋がったままずるずると床にへたり込んだ。
しばらくの間、静かな室内に二人の荒い息だけが響いた。
そっと後ろから優しく抱きしめ、のだめの柔らかい栗色の髪を撫でながらうなじにキスを落とした。
放心状態からようやく意識が戻ったのだめがゆっくりと振り向いた。
そのまま、どちらからともなく口付けを交わす。
室内にくちゅり、くちゅりという音が新たに加わり、なんともいえない幸福感に満たされる。
「よっと・・・!」
俺は繋がったまま、手を伸ばしてティッシュの箱を掴んだ。
そうしてのだめとの繋がりをようやく解く。
・・・ずるり・・・とのだめの中から抜き出すと、
「・・・ん・・・」
と名残り惜しそうなのだめの声が響いた。
素早くティッシュで自身の後始末を行い、のだめの花芯を見る。
のだめの花芯は快感の余韻からか、いまだひくつき、中から蜜がどんどん溢れ出していた。
それをやさしくティッシュで拭う。
「・・・あんっ・・・」
その刺激に思わず甘い声が漏れた。
「どうした?まだ物足りない?」
わざとからかうと、のだめは真っ赤になってそっぽを向いてしまった。
そんな子供っぽい姿が堪らなく愛おしかった。


553 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/05 08:02:16 ID:gKXoAgou
「・・・のだめ、風呂入ろうか?」
そんなのだめに二度目のお誘いをしてみる。
ちらりと横目で俺を伺っているのがわかる。
「汗、かいただろ?すっきりしないか?」
そう言って優しくのだめの髪を撫でる。
「・・・どっちが、先入るんデスか?」
のだめがそっぽを向いたまま聞いてきた。
「別に一緒に入ってもいいけど?なんなら洗ってやろうか?」
からかうように言うと、のだめはむっくり起き上がり乱れた浴衣に腕を通し始めた。
「一人で、入れマスよ・・・!先、入りマス。」
相変わらず、そっぽを向いたまま風呂場に向かう。
やれやれ、ちょっとからかいすぎたかなと思ってると、風呂場のドアの前でぴたりと立ち止まった。
「先入って・・・待ってますから・・・。」
そう言ったのだめの顔は後ろから見ても明らかに赤くなっているのがわかった。
そう言うなり風呂場のドアをあけ、ぴしゃんと閉めてしまった。
冗談で言ったのに・・・なんだかつられて俺まで赤面してしまった。
でもまあ・・・それも悪くないかもしれない。
そういえば風呂場でスルのは、初めてだということに気づく。
「まあ大晦日だし・・・温泉だし・・・勉強は明日でも・・・」
と我ながら苦しい言い訳を呟きながら、入浴の準備を始めた。


554 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/05 08:04:23 ID:gKXoAgou
一応、1回目終わりです。
次の露天風呂編は続きが出来次第ウプしたいと思ってます。
ヘタレすぎてもう来るなと言われたらどうしようかと正直ドキドキしています。
では、お目汚し失礼しました。

555 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/05 10:23:03 ID:d/3z8v5f
ネ申降臨・・・!!
おつかれさまです。すばらしくエロくてたっぷり堪能させていただきました。
意地悪な千秋が素晴らしくエロいです。
もう何回でもしてくださいって感じです。
ヴァイオリンさん、もう来るなどころかむしろ毎日来て欲しいです(w
首を長くして待っておりますので、焦らずがんばってくださいね。

と、いうか、ここ最近のこのスレって凄くないですか…?
来る人来る人、職人さんのレヴェルが物凄く高い気がする。
職人さん方、残らず読ませてもらってますのでいつでも降臨してくださいね!

>514-516
禿ワラタ。まさにGJ!て感じ。
こういうのも大好きですよ〜!
「オレがする」とか最高です。GJ!!

556 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/05 13:49:23 ID:KKC7zJtQ
新年早々萌えてしまいましたよ…!
千秋が若々しくていいですねー。
続きお待ちしてます。

峰の裏試験には爆笑しました。まさかこういう発想があったとはww
GJです!

557 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/05 21:02:00 ID:Nau1LbN8
ブラッッヴォーーーーーーーー!!!!!!!!!!      
乙です。爽やかに股ガクキターーーーーーーーーー!!!!!!!!! ∧∧ 
そして続きがあるって言うじゃない????           Σ(゚Д゚;)
是非!!露天風呂編を!!!!〈ハアハア)              ( \/) ガクガク
待てマス!!!キボンヌ警報発令中。                ")Y(”
                                ∪ ∪  

558 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/05 21:28:18 ID:4x70HMN2
ヴァイオリン様

激しくGJです!
 
>「・・・了解・・・仰せのままに・・・」

このセリフに完全にノックアウトされました。
千秋萌え〜〜〜!!
続き楽しみにしてます。

559 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/05 21:33:41 ID:BH4+uiNp
本年最初の投下おつかれさまです。
新年一発目の投下で年の暮れにもう一発ってことですね。(再びオヤジギャグ失礼)
とても萌えました!
濃厚なエロさが伝わってきて、千秋とのだめの表情が思い浮かびます。
文章上手いですね。
プライベート・バス、楽しみにしてますよ〜。

>557
気持ちは非常にわかるんだが、同志よ、もう少し落ち着こう。
空気を読んで、まずは他の人の書き込みに合わせることから始めような?

560 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/05 23:02:58 ID:Nau1LbN8
>559 スマン・・・・。_| ̄|○
あの時はちょっと一人で盛り上がってしまた・・・。切腹したい・・・。
以後気をつけます故、おるゆしください。(お許しください)
しばらくレスるのを自粛しまつ・・・。パタ。

561 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/06 00:12:37 ID:yfnpXlNG
職人の皆様、凄すぎます。。。
激しく萌えますし、その上いろんな勉強になるわー。
ハジメテの時の作法(?)とか。「普段は理性が勝ってる男」の心の内?とか。

ヴァイオリン様の前半の千秋モノローグ、とっても良かったです。上手いですね!
ちゃーんとポケットにゴム入れてた千秋にニヤニヤ。


感想に、股がどーのとか書く人がちょっと気持ち悪いです。。。

562 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/06 00:20:58 ID:zdlQL2pu
そうですか?エロパロ板だし、あれくらい別にいいのでは?と思いました。
でも落ち着きはないかもしれませんね…。

私も千秋に温泉旅館で滅茶苦茶にされたひ…。



563 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/06 00:34:24 ID:V/COZ7dS
ttp://www.goisu.net/cgi-bin/psychology/psychology.cgi?menu=c04

みなさま、これでもやって落ち着いてくだサイ、、、、

564 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/06 00:37:05 ID:V/COZ7dS
ttp://www.goisu.net/cgi-bin/psychology/psychology.cgi?menu=c044

間違えまシタ。こっちでシタ、、、、

565 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/06 00:50:03 ID:V/COZ7dS
>563、564
こんなの書いたら、ブラクラみたいですね。説明が足りませんでした。スミマセン。
『のだめカンタービレキャラクターチェック』です。
ちなみに私は『清良タイプ』でした、、、、

566 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/06 01:00:43 ID:MdcdckAD
>565
「彩子タイプ」ですた。
そういえば彩子タンにはついつい感情移入してしまうのね・・・
もう出てこなさそうで、残念。

567 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/06 01:32:14 ID:ThP2qgNM
>564
千秋様タイプですた。

のだめのモノローグって、考えづらいんだよね。
作中でも、千秋のモノローグで進んでいくからなー。

今、いろいろ書いてるんだけど、エチー導入部までがすごく長くなってしまったよ。
その代わりすごくエロくしてやろうと考えている…フフフ……

568 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/06 03:30:40 ID:z9xf0uuR
露天風呂編、出来たとこまでウプさせて頂きます。
前回、のだめちゃんがあまりにも淫乱だったので
のだめちゃんを主体にして、少し補完させて頂きました。
その分、エロ極少です。
露天風呂どころか、洗い場までしかいっていません。
二人が別冊少女コミックのように純情です。
正直、のだめちゃんを主体にするととても難しかったので、
次は千秋先輩を主体にして、今度こそ濃厚エロにするつもりですので、
どうか、どうか怒らないでお待ち下さい。<(_ _)>


皆様、身に余るお言葉ありがとうございます!
皆様の暖かいお言葉が、こんなヘタレss書きながら
すごく創作意欲の励みになります。
本当にありがとうございました!

>557さん
そんなこと言わずにまたぜひ感想を書いて下さい。
本当に嬉しかったです。
>567さん
ありがとうございます!
出来たらぜひ読ませてください!
楽しみに待ってます。


569 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/06 03:31:41 ID:z9xf0uuR
カコーンと檜でできた湯桶の音が響き、温泉の注ぐ水音が静かに聞こえる。
「ふうっ・・・」
汗だらけの身体に熱い湯を浴び、ほっと溜息をつく。
ほんのり檜の香がする檜風呂は外からガラス張りになっており、
外に続く露天風呂が見え、その向こうで見事に手入れされ、雪に彩られた美しい日本庭園が見えた。
風呂椅子に座ってぼんやりそれを眺めていると、先ほどの先輩との激しい情事が嘘のように思えた。
ふっと自分の身体を見下ろす。
その胸に鎖骨に腕にその情事の証である、紅色の刻印が無数にしっかりと刻まれていた。
ついさっきまで、先輩の美しい唇が指が手がそして先輩自身が、
私の唇に、耳朶に、うなじに、鎖骨に、胸に、乳首に、腕に、手に、太ももに、そして私の一番恥ずかしい部分に触れ、
舐め上げられ、愛撫され、激しく突き上げられたていたことが、まるで夢の中のようで信じられなかった。
そんな先輩の愛撫に我を忘れてあえぎ声を上げ、快楽に酔っていた自身を思い出し、急に恥かしくて堪らなくなった。
「はうぅ・・・、先輩どう思ったんでしょうね〜。」
学生時代から、部屋の汚さとか、不潔さとか、料理の不味さとか、全部ばれていて(というより自らばらしていて)、
今更という気がしないではないものの、やはり男女の情事に関しては、さすがの私も恥じらいを感じずにはいられなかった。
あの日―初めて先輩と一線を越えてから、先輩は夜毎私を求めてくるようになった。
でもそれは、先輩らしくあくまで紳士的で、けっして無理強いはせず、いつでも私の身体を労わりながらのセックスだった。
だから、先ほどの嵐のような激しいセックスは初めてで、私も正直戸惑いの中にいた。

570 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/06 03:32:26 ID:z9xf0uuR

―本当はいつもお前を欲しいと思ってる。毎日でも一日中でも・・・それこそ滅茶苦茶に抱きたいっていつも思ってる。
 でも、お前にもし嫌われたらって思うと怖くてそんなこと知られたくなかった―

さきほどの先輩の告白を思い出し、思わず顔がかあぁと火照ってきた。
そんなこと思っていたなんて・・・思われていたなんて・・・全然知らなかった・・・。
てっきり、嫌われてると・・・飽きられてると思っていたから・・・。

つい1ヵ月前の夜をふと思い出す。
あれはオクレール先生の特別レッスンが夜遅くまで続いたある夜、千秋先輩が久しぶりにパリに帰って来ていた。
久しぶりの再会に、
「千秋センパーイ!会いたかったデース!」
と抱きつきながら喜びを表現しつつも、欠伸をしつつ自室に帰ろうとした私の首根っこを先輩が掴んだ。
「・・・おい・・・どこ行くんだ・・・?」
明らかに不機嫌に凄む。
「どこって・・・のだめの部屋デスよ?もう寝に行かなきゃ。お休みなさ〜い♪」
能天気に答えてくるりと背を向けると、さらに強く首根っこを掴んで引っ張られた。
「おいっ!折角久しぶりに会ったっていうのに・・・!色々・・・することがあるだろ?」
明らかに真っ赤になった先輩に、けろりと言った。
「先輩〜、のだめ最近レッスンが忙しくてすっごく疲れてるんデス。話なら明日にして下サイ!」
そう欠伸をしながら言うと、呆然としている先輩の鼻先でバタンとドアを閉めたのだっった。


571 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/06 03:33:04 ID:z9xf0uuR
その夜から、先輩は一度も私の身体を求めなくなった。
いつも忙しそうで、たまに帰ってきても自室に閉じこもってずっと勉強と練習をしていた。
食事を共にするものの、なんだかまともに目を合わせてくれず、話もなんだか上の空で、
食事が終わるとすぐ部屋から追い出された。
そんなこと、以前の先輩なら日常茶飯事だったのに、やはり一線を越えた後の行動だっただけに、
先輩に嫌われたのかとすごく不安で寂しくて・・・おにぎり作りに行ったり、頑張って部屋の掃除をしたり、
念入りに身体を洗ってみたりしてみた。(入浴や洗髪は、一線を越えてからは毎日するようにしたけれど。)
でも、無視され続けた状態が続いたある日、先輩から突然日本に一緒に帰るように言われた。
「むきゃ?のだめも一緒に帰っていいんデスか?」
洗濯物が溜まっていてパジャマの着替えがなく、しかたなくTシャツ一枚で応対したのだめに、
先輩はなぜか赤面した顔をそむけながら答えた。
「ああ、母さんの命令だからな。お前も早く洗濯物を洗濯しろよ!日本に着替えを持って行けなくなるぞ!」
そう言うとバタンと乱暴にドアを閉められた。
―先輩・・・まだあのこと怒ってるんデスかね・・・先輩はもうのだめのことなんか嫌いになりましたか・・・?―
その時、ふっと窓から月の光が差し込み、辺りを照らした。
―パリの月光浴デスね―
そう思い窓際に行って満月を見上げていると、ベッドサイドにいつかのミルヒーから貰った時計が
淡い月明りに照らされていた。

572 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/06 03:33:39 ID:z9xf0uuR
「・・・これ・・・前に先輩がここに置いていったんだ・・・。」
―先輩の幼少期の傷を見せてくれ、癒さす手伝いをさせてくれた、魔法の時計―
そっと手に取り、そのまま洗面台の鏡の前に立つ。
「のだめにも、魔法をかけてくれませんか・・・?」
そう小さく呟くと、時計の鎖を振り子のように揺らしながら、のだめは時計と鏡の中の自分の顔を同時に見つめる。
「・・・どうか、先輩が今度私を求めてきたら、素直に受け入れることが出来る・・・可愛い女にになれますように・・・。」
そのまま、じっと揺れる時計を見つめていた。
「・・・バカみたいデスね・・・時計なんかに頼らないで、自分で解決しなかきゃいけないことなのに・・・。」
そう呟くと、時計をいつかのハート型のオルゴールにしまった。
「日本に帰ったら、先輩に思い切ってぶつかってみましょうネ・・・。」
ベッドに潜り込み、窓から見える月を眺めながら、まどろみの中、そう呟いた。


573 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/06 03:34:21 ID:z9xf0uuR
―もしかして、あの催眠術が本当に効いちゃったんデスかね〜!!!―
そこまで思い、のだめはサーッと血の気が引いた。
そう思うと、普段言わないような恥ずかしいことをいっぱい言ったりやったりしてた・・・気がする・・・。
淫乱な女が・・・どうとか・・・滅茶苦茶・・・とか・・・。
「はうぅ〜!恥かしいデス〜!!!」
思わず両手を押さえて絶叫していた。
「何が恥ずかしいって?」
風呂場によく響くこの素敵な声の持ち主は・・・。
「何さっきからお前青くなったり赤くなったりしてんの?ほんっと変な女。」
そう言いながらも先輩の声と表情は優しさに満ちていた。
「せ、先輩〜!な、何入ってきてるんですか!」
思わず、慌てふためく。
「何って・・・おまえが待ってるって言ってたからだろ?」
そう言うと、先輩はに右手に持っていた湯桶を水道台の上に置き、左手に持っていた風呂椅子を私の後ろに置いた。
「さて。」
と先輩は私の後ろに座りにんまりと意地悪く笑った。


574 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/06 03:34:51 ID:z9xf0uuR
「ほぇ?」
思わず、身体を隠すことも忘れて聞き返す。
「さっきの約束。身体洗ってやるって言っただろ?俺は約束を守る主義なの!」
そういうと、シャンプーを手に取り、掌に出した。
「久しぶりに洗ってやるよ。頭。」
そう言って、優しく私の髪に触れた。
「先輩・・・いいデスよ〜!」
と慌てふためきながら逃げようとした時、ふと、目の前の洗面台の鏡の中の写っている自分の目が合った。
すると―
「・・・先輩。優しく・・・お願いしマス・・・。」
そう言いながら、振り向きつつ先輩の首に手をまわして自ら唇を重ねた。
―あ、暗示、まだ解けてなかったんデスね〜!!!―
と内心思いつつも、こうして先輩に素直に甘えることが堪らなく心地よかった。
―なんか、このままでも悪くないかも・・・―
暗示にかかっていることを自覚しつつも、それに甘んじて受け入れることにした。


575 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/06 03:35:13 ID:z9xf0uuR
先輩の唇を、舌を絡ませ、歯茎をなぞり、強く吸い上げる。
「・・・ん・・・あふ・・・」
風呂場の中でお互いの舌が絡まる音や吐息がエコーされ、身体の中から何かが熱く燃え広がった。
じんわり、先ほど先輩が入っていた部分に再び熱いものが溢れ出すのを感じた。
そのまま、全裸のまま強く、強く抱きあい、お互いの唾液をむさぼり合った。
やっと先輩の唇を解放したとき、先輩はなんだかワインに酔っているような顔をしていた。
「・・・今日のお前って・・・本当に別人みたいだな・・・。」
そう言いながら強く抱き締め、私のうなじに唇を落として強く吸い上げた。
「・・・こんな・・・のだめは・・・ん・・・イヤ・・・デスか・・・?」
内心ドキリとしながらそう聞く。
「・・・とんでもない!・・・ただな・・・」
そう言って先輩は私の拘束を解き、優しく見つめる。
「俺は・・・のだめなら、なんでもいいよ・・・。
 変態でも、無神経でも、ズボラでも、恥ずかしがりでも、淫乱でも、痩せてても、太っても、年取っても・・・
 そのままの、ピアノが大好きなのだめがいいな・・・。」
優しくそう言って、再び強く強く抱き締められた。
「・・・さ、髪洗ってやるぞ・・・って、おいっ!何泣いてんだ・・・!」
今度は先輩慌てふためく番だったが、私はボロボロ零れる涙を止めることが出来なかった。
―私は、何をこんなに悩んでいたんだろう・・・
 目の前のこの人は、誰よりも優しくてこんなにも私を想っていてくれたというのに―
私は、ただ大好きな胸の中で子供のようにわんわんと泣くことしか出来なかった。
先輩はただ、優しく私の身体を抱きながら子供をあやすようにずっと髪を撫でてくれていた。


576 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/06 03:35:45 ID:z9xf0uuR
「・・・落ちついたか・・・?」
やっと落ち着いてきた私に、先輩が優しく囁いた。
「・・・ハイ・・・ゴメンナサイ・・・。」
私はしゃっくりをあげながら答える。
「・・・全く、いきなり泣き出したりして、おまえって本当に変な女だな・・・。」
言葉はきついけど、私を抱くその手と口調はいつになく優しかった。
「・・・先輩・・・。」
「・・・ん?」
先輩は優しく私を見つめる。
「・・・1ヶ月前は・・・先輩を拒んで・・・ゴメンナサイ・・・。」
うつむきながら、1ヶ月間ずっと言いたかった贖罪の言葉を口にした。
「・・・いや、俺こそ・・・ごめんな?無理強いして。」
そう言って、先輩は私をより一層優しく抱きしめた。
「・・・あの後、すごく反省したんだ。おまえも一生懸命ピアノを頑張ってんのに、無理に抱こうとしてさ・・・。
 俺のやってることはすごく無神経なことだって気付いたんだ。
 だからおまえと少し距離を見守ろうって思ったんだけど・・・。」
そこで一旦言葉を切った先輩は、なんだか妙に顔を赤らめながら続けた。
「・・・だけど、おまえを身近に見てると・・・その・・・無理やり抱きたくて・・・我慢できる自信がなかったんだ。
 だから、わざと突き放して、冷たくしてたんだ。・・・本当にごめんな・・・?」
そう言って、私の唇にそっと唇を寄せてきた。
触れるだけのキスなのに・・・まるでしびれるように体中に快感が広がってゆく・・・。
―なんてこの人は優しくて・・・そして暖かい人なんだろう・・・―
この人の腕に抱かれ、愛情を注がれることに、体中が幸福感に満たされる。
―この人が求めることなら、どんなことでもしたい・・・どんなことだって・・・―
先輩の腕に抱かれながら、ふと、鏡を見る。
そこに映っている自分を見つめていると、やっとわかったような気がした。
―私は暗示にかかってたんじゃない。大好きな先輩のためだからこそ、先輩の望む女になりきりたかったんだと―


577 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/06 03:36:09 ID:z9xf0uuR
「・・・先輩?」
「・・・うん?」
先輩は優しく答え、私の顔そっと覗き込んだ。
「・・・さっき、先輩はのだめならなんでもいいよ・・・!って言ってくれましたけど、本当デスか?」
真剣な顔で先輩の顔を見つめる。
「もちろん・・・!嘘じゃないぞ?」
と、先輩は優しく答える。
「・・・じゃあ・・・今日はどんなのだめがいいデスか?」
「はぁ!?どんなって・・・。」
突拍子のない質問に明らかに面食らっていた。
「いつも通りの、恥ずかしがるのだめがいいデスか?それともさっきの淫乱なのだめがいいですか?」
なおも食い下がる。
「・・・どっちかって・・・まあ・・・どっちかっていったら・・・そりゃあまあ・・・さっきの・・・淫乱な・・・のだめかな〜!?」
顔をあさっての方を向けて、真っ赤な顔をしながらぼそぼそと呟く。
「・・・わかりました!先輩!今日は先輩の希望通りののだめになりマス!」
「はぁ!?おまえ何言って・・・。」
戸惑う先輩を尻目に、風呂椅子に座りなおし、
「先輩!シャンプーして下サイ!」
そう言ってにっこりと先輩に笑いかけた。


578 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/06 03:40:43 ID:z9xf0uuR
以上です。
(題名を付け忘れましたが 私を温泉へ連れてって です)
なんだか、書いてて2人がなんだかのだめと千秋とどんどん離れていくようで、
すごくあせりました。
次回こそは・・・!
千秋先輩主体で濃厚エロにリベンジしたいと思っています。
こんなヘタレssにお付き合い下さって本当にありがとうございました。

579 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/06 07:43:17 ID:IunS2q57
ただのエロ小説の登場人物をのだめと千秋に置き換えただけだな(;´Д`)

580 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/06 11:10:14 ID:V/COZ7dS
>>579
ここ、エロパロ板だからね。いーーんじゃなぁい??

581 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/06 13:18:18 ID:qcg/L9Vt
>ヴァイオリン氏
GJ!今回ものだめかわいくて良かったですよ。
前回、のだめが少し大胆だと思ってたらそういう事情があったのかw
次も楽しみに待ってます。

582 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/06 16:39:38 ID:yuJgiDAX
GJ

亀レスだが>>144ワロタ(W

583 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/06 16:41:17 ID:yuJgiDAX
すまん間違い田
>>514
な。

584 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/06 17:48:18 ID:OxWDPpcf
な、なんか幸せな気持ちになりまつた。カムサムニダ。
なんかこれだけは言いたくて・・・。(自粛するって言ったのに・・・)
ヴァイオリンさんのお言葉に甘えて感想をレスってしまいました・・・。
幸せ温泉小説有難う御座いました。
次回も楽しみにしてます。
のだめ&ヴァイオリンさんマンセー。


585 名前:名無しさん@ピンキー[sage]:05/01/06 19:55:58 ID:FYgv7y7G
ヴァイオリン氏GJ!!是非温泉旅館続編を!風呂場で何が!

586 名前:ヴァイオリン[sage]:05/01/07 01:05:02 ID:NBeYG60p
皆様、感想本当にありがとうございます!
どの感想もすごく嬉しかったです。
創作意欲の原動力にもなり、本当にありがとうざいました。

でも、こうして読み返してみると、他の職人さん達があまりにも素晴らしいだけに
自分の文章の稚拙さや痛感し、推敲段階では見つけられなかった誤字脱字を見つけるたび、
我ながら本当に恥ずかしいです。

正月休みも終わったことですし、新刊を読んで、改めて大好きな千秋&のだめ萌えを
十分に充電してから続きを含めて出直しできたらいいなって思います。
その時にお付き合いして頂けたら幸いに思います。
他の職人さんの降臨もぜひぜひお待ちしております。
では、失礼します。

587 名前:drop ◆8d59i59Tbc [sage]:05/01/07 01:55:24 ID:2V25FCcG
>ヴァイオリン氏
うおー、GJだよー。
待ってるから、是非続き書いて欲しい。
温泉、って淫靡でいいよね。そのシチュエーションにもかなり萌えたよ。
そしてのだめが可愛い……。
ほんとにまってるんで。よろしくお願いします。


んで、つなぎといえないほど長いのですが、しかも完結してなくて途中までですが、
投下させてください。すいませんです。


588 名前:○嫉妬 1 /drop ◆8d59i59Tbc [sage]:05/01/07 01:56:30 ID:2V25FCcG
一ヶ月ぶりのシャルル・ド・ゴール空港。
南ヨーロッパでの演奏旅行を終え、続いて北米へと向かうツアーの合い間にパリへと帰ってきた。
滞在期間は二日間。
それほどゆっくりもできないが、それでも気持ち的にはほっとする。
ただ、やはりまだ飛行機には慣れない。
「もー、いいかげん慣れたらどうなんデスか」
「…すいません」
千秋は青ざめた顔で、師匠の後ろをよろよろと歩く。
「あのフライトアテンダント、とおーっても好みだったのに、千秋がずっと腕組んで離さないから、
 変な勘違いされたじゃないデスか」
「…まさかそんな……勘弁してください……」
「勘弁して欲しいのはこっちデス!!」
ぶつくさ言われながら到着ゲートをくぐると、派手な日本語の文字が目に飛び込んできた。
「あ、センパーイ!!こっちこっちーー」
『千秋先輩おかえりなさい』と書かれた紙を手にして、のだめが大きくてを振っている。
「おー、のだめちゃーん。お出迎えご苦労サマー」
「おぅーミルヒー!ミルヒーも一緒だったんデスか。久しぶりですネ!元気でしたか?」
「なんだ、来てたのか…ていうか、何ソレ」
「午前中でガコ終わったから、迎えに来たんデス。来る事言ってなかったから、
 のだめがいるのすぐわかるように書いてきました」
下手な字、色使いのセンス無し、とこき下ろしながらも、千秋は顔がうっすらと微笑んでしまうを隠せない。
のだめは頬を上気させ、嬉しさが溢れんばかりに笑っている。
「…のだめちゃん……ほう、へぇ……」
「何デスか、ミルヒー?」

589 名前:○嫉妬 2/ drop ◆8d59i59Tbc [sage]:05/01/07 01:57:18 ID:2V25FCcG
シュトレーゼマンはのだめの全身を何度か上下に見やった後、これ以上ないくらいいやらしい顔つきで視線を千秋に向けた。
「へえ、そういうことでしたか、千秋。うぷぷ」
ニヤニヤと笑い、千秋の顔を覗き込む。
「なっ、なんですか?!」
そう言いながらもシュトレーゼマンの視線と言葉の意味する事はなんとなく理解でき、千秋は赤くなった顔をそむけた。
「のだめちゃん、大人になってしまったのですネ…何だかフクザツです」
「えー?のだめ、先生にまだベーベちゃんって言われますけど?」
「あはは、そういうところは相変わらずなんですネ…ちょっと安心デス」
「…のだめ、カート持ってこいよ。荷物多いから」
これ以上詮索されちゃたまらない。話をそらせるため、のだめにそう促す。
のだめははーい、と返事をしてロビー端の方へ駆けて行った。
「……ちゃんと二つの気持ちに決着つけたわけですか」
「…そのつもりです」
真顔にかえったシュトレーゼマンに問われ、千秋も真顔でそう返した。
シュトレーゼマンは大きくため息をつき、のだめの行った先を見、目を細めた。
「……やっぱり処女喪失すると、女性は変わるものですネ〜」
千秋は飲みかけていたエビアンにむせ、激しく咳き込んだ。直接的な言葉を言われ、羞恥に赤面する。
「な…何言って…何でわかっ……」
「言ったでショ。百戦錬磨の私をナメるんじゃないですヨ。それ位の事察知するのは朝飯前デース」
「くっ…このエロジジイ……」
「千秋だってエロイ事をのだめちゃんにしたんでショ」
千秋はもう何も言えず、項垂れるだけだった。

590 名前:○嫉妬 3/ drop ◆8d59i59Tbc [sage]:05/01/07 01:57:41 ID:2V25FCcG
「しかし。しばらく会わない間にあんなになるなんてネ…」
「何の話です?」
「気づかないんデスか、千秋。のだめちゃんに漂い始めた色香に」
「はぁ〜?色香〜?!…あいつには縁遠いモノですよ。相変わらず、まんまですよ」
心底呆れた、という顔で、シュトレーゼマンはまたも大きくため息をついた。
「わかってないですネ、千秋は。追いかけられるのに安心してると、いつの間にか追い越されますよ」
「……?」
「…これからが大変だと言ってます。彼女は磨けば特等の女性になるでしょう……私の目に狂いはないデス。
 ……千秋は色恋と女に関してはまだまだ勉強不足ですね!」
そう言って、シュトレーゼマンは得意げに、そして意地悪げに笑った。

人をかき分け、がらがらとカートを押しながらのだめが帰ってくる。
「持ってきましたよー」
「おー、のだめちゃーん、メルシィ〜」
のだめに、女の色香?まさか、そんな馬鹿な……あののだめだぞ。
そう打ち消しながら、しかし千秋はのだめの顔をはっきりと見る事が出来ない。
シュトレーゼマンにのだめと関係を持った事を気取られ、且つ、のだめの変化について指摘された途端、
何故かやけにのだめの笑顔がまぶしく見えて、気恥ずかしい。
「ミルヒー、おみやげの袋ばっかですね。誰かに配るんですか?」
「色男はね、大変なんですよ〜」
「キャバクラでばらまくつもりなんだろ、どうせ。どこ行ってもこれなんだからな。
 やるだけ無駄だからやめればいいのに……」
「千秋!うるさい!!いいから運びなサイ!!!」


591 名前:○嫉妬 4/ drop ◆8d59i59Tbc [sage]:05/01/07 01:58:04 ID:2V25FCcG
二日後のスケジュールを確認して、シュトレーゼマンと千秋たちは空港のタクシー乗り場で別れた。
タクシーは陽の落ち始めたパリ市街を抜けていく。
千秋は、別れ際にシュトレーゼマンの放った言葉が頭を離れないでいた。

『捕まえておかないと、横から奪われますよ』

まさか、こんなヤツを好きになるやつがいるだろうか?
パリの街をタクシーの窓越しに見ているのだめの横顔をちらと見やる。
いや、黙ってればそれなりに可愛く見えない事もないか……?
黒木君の事もあったし……。
いやいや、だからこそ実態を知ったら幻滅だろ……ってちょっと待て、実態を知ってる俺は何なんだよ……。
「はああぁぁ……」
「どーかしましたか?先輩」
「え……いや、なんでもない……」
「飛行機慣れたみたいですねー。よかったデスね!」
「……慣れねーよ、まだ」
「うきゅ……まだデスか」
いつも通りの会話を交わす。
……初めて抱き合った日から、もう3ヶ月もたつ。
幾度となく体を重ねてきたものの、甘い時間を過ごすのは二人きりでどちらかの部屋にいるときだけ。
外で、誰かの目のあるときは今まで通りの状態を保っている。
『恋人同士です』と言わんばかりの恋におぼれたバカップルの真似のような事を、のだめは
したがった事もあったが、今更そんな事も出来もしなかったし、なにより千秋の性質がそれを許さなかった。

恋に溺れるなんて、愚かな事。
そういう考えが、どこかにあった。

592 名前:○嫉妬 5/ drop ◆8d59i59Tbc [sage]:05/01/07 01:58:28 ID:2V25FCcG
「……なんだ、お前。口紅塗ってんのか」
のだめの唇がきらりと光るのを見て取ると、窓の外を見ていたのだめの顎を掴んでこちらを向かせた。
「グロスですヨー。この間買ったんです。キスキスグロスって言うんです」
似合いますかー、と唇を突き出してみせる。
千秋の良く知る、ぷっくりとマシュマロのような感触の唇が、ピンク色に色づいて艶々と光っている。
それは誘うように艶やかで……
「ふん!……のだめのくせに色気づきやがって!!」
千秋はすぐにでもその唇を堪能したかったがその衝動を抑え、代わりにのだめのおでこをぺしっと叩いた。
「ぎゃぼーーひどいデスー!」
シュトレーゼマンがああ言ったのは、きっとグロスを付けているせいだったのだろう、と千秋は心の中で結論づけた。
「先輩のためにつけたんですヨー。熱烈にキスしてくれるかな、と思って……先輩、グロスは嫌いデスか?」
拗ねたように頬を膨らませて、またのだめは窓の外へ目を向けた。
「大好きな先輩に一ヶ月ぶりに会えるから、おしゃれして来たのに……」
ちくりと胸が痛んで、千秋は悪かった、と謝った。

のだめに出会って、あのピアノの連弾を終えたときだったか。
あれからのだめには事あるごとに、思いをぶつけられてきた。
うっとうしいだけだったものが、今では快く優越感を刺激して、甘く心を満たす。
そうなのだ。
のだめは、誰よりも自分を愛しているはず。
この、俺様を。
そういう慢心が少なからずとも千秋の中にはあった。


593 名前:○嫉妬 6/ drop ◆8d59i59Tbc [sage]:05/01/07 01:58:48 ID:2V25FCcG
「のだめ、お腹ペコペコですー。何か食べに行きましょ、先輩」
「そうだな。俺も飛行機に乗るために朝から何も食べてないんだ。一段楽したらカフェに行こう」
「ぎゃはぁ、賛成!」
「…ところでお前、俺の部屋汚してないだろうな?」
「もちろんデス!!のだめ、がんばりました!!」
自室のドアを開けると、一ヶ月前自分が出かけて行った時の状態が保たれていた。
「へえ。綺麗じゃん…」
えっへん、とのだめは誇らしげに胸を張る。
「まさかこういうところに全部突っ込んでないよな?」
黒のロングコートを脱ぎながら、千秋はクローゼットを空けた。
中はきちんと整理整頓されたままだ。
「ぎゃぼ…!ひどいですネ。よく見てくださいヨ、ほらほら!」
続きの部屋へとのだめに引っ張られ、千秋は驚いた。
保たれているどころか、ダイニングテーブルには色鮮やかな切花が、窓辺には可憐な花を咲かせた鉢植えが置かれている。
「どーしたんだ、これ?」
「綺麗ですよねー。通りの花屋さんのお兄さんが、いつものだめに、ってくれるんですヨ」
「はあ〜?なんで……」
「さあ、どうしてでしょうね?……それより、先輩……」
のだめは千秋の腕に、自分の腕をそっと絡ませた。
「一ヶ月ぶりなのに、まだキスしてくれないんですか?もう、誰も見てませんよ……」
いたずらっぽく千秋の顔を覗き込み、ふっくらとバラ色に染まった頬で囁いた。
その囁きに誘われるように、千秋はのだめに顔を近づけていく。

594 名前:○嫉妬 7/ drop ◆8d59i59Tbc [sage]:05/01/07 01:59:12 ID:2V25FCcG
キス。
さっきからずっと待っていた、柔らかな唇。
甘い甘い、ヴァニラの香り。
腰に腕を回して軽く抱きしめると、そのうれしさにのだめは鼻を鳴らし、腕を千秋の首に優しく絡めていく。
ちゅっと音を立てて、唇を離した。
「……おかえりなさい」
「……ただいま」
片方の手でのだめの柔らかな頬を愛しげに撫でる。
もう一度深く……
「RRRRRR……RRRRRR……」
……不意な電話のベルに中断される。
あからさまな不機嫌顔で、千秋はのだめから離れて受話器を手に取った。
コンクール事務局からの電話に、千秋はバッグからシステム手帳を取り出し、スケジュールの確認をし始めた。
コンクール優勝者に与えられる一年間のプロモーション期間。
昨年のパリデビューの公演で成功を収めてから、ありがたいことにいくつかの楽団からオファーが来ている、という。
どうやら、この電話は長引きそうだ……。
千秋は荷物を解き始めたのだめを手招きし、手帳の端にペンを走らせた。
"長引きそうだから先に行ってて"
のだめは頷いて千秋の手からペンを取り、その下にこう書いた。
"早く着てくださいネ"
語尾に、かわいらしくハートが踊る。
そうしてペンを千秋の手に戻すと、のだめは千秋の肩に手をかけて精一杯背伸びをし、頬にキスをした。
千秋は受話器の向こうの人間と話を続けながら、口の端を緩めて頷いた。

595 名前:○嫉妬 8/ drop ◆8d59i59Tbc [sage]:05/01/07 01:59:32 ID:2V25FCcG
ようやく受話器を置いた頃には、既に30分が経っていた。
千秋はとりあえず荷物の中からランドリー袋を取り出し、中身を洗濯機に入れスイッチを入れた。
ジャケットを脱いでVネックのセーターを着ると、クローゼットからピーコートを取り出し、羽織りながら部屋を出た。
外はもうとっぷりと日が暮れて、冷たい風が頬を刺すようだ。
のだめのことだから、腹をくうくうと鳴らせて待っている事だろう。
その姿が目に見えるようで、千秋は苦笑した。
自然と足早になる。
交差点で足を止められ、向かいの角のカフェに目をやると、窓際にのだめを見つけた。
頬杖をついて、カフェオレをスプーンでかき混ぜている。
その時、千秋の心臓はどきっ、と一瞬大きく波打った。
唇に薄く微笑みを湛えて目を伏せたその横顔は、はっとするほど綺麗で、千秋の知らない別人のようだったから。
……いつの間に、あんな表情をするようになったんだろう。
自分の知らない間に、のだめが綺麗になっていってしまうようで、焦りにもにた感情が胸を占める。
ぼんやりと見つめていると、見知らぬ男がのだめに声を掛けているようだった。
ずうずうしくも隣の席に腰掛け、必要以上に顔を近づけて、何かを話し掛けている。
……ナンパされているようだ。
のだめは首を横に振りながら、必死に断っている様子だったが、いつのまにか手を握られている。
「あのヤロー……」
千秋はイライラしながら交差点を足早に渡った。

596 名前:○嫉妬 9/ drop ◆8d59i59Tbc [sage]:05/01/07 01:59:50 ID:2V25FCcG
「俺の連れに何か用か?」
のだめの髪に触れようとしていた無骨な手を払いのける。
見知らぬのその男を見下ろし、にらみつけて威嚇する。
「あっ、先輩!遅いですよーー」
「おい、出るぞ」
カフェオレの代金をテーブルにたたきつけるように置き、千秋はのだめの腕を取った。
「えっ、あっ……ちょっと、先輩……?」
半ば強引に引っ張るようにして店を出る。
千秋は何も言わず、自分の歩幅で歩いていってしまうので、のだめは腕を取られたまま小走りで後をついていく。
「……先輩……先輩ってば……」
背中が、怒りに満ちている。のだめにはそれがわかった。が、のだめには理由がわからない。
「何、怒ってるんですかーもーー……ぎゃぶっ!」
千秋が急に立ち止まるので、のだめは勢い余って背中に突っ込んでしまう。
「なんなんですか、もーー!!痛いデスよ!!」
「おまえ、なんなんだよ」
「なんなんだよ、って何の事デスか?」
「見ず知らずの男に手なんか握られて……隙がありすぎるのもいい加減にしろよ!」
「……あの人、花屋のお兄さんですよ?……カフェで会ったから話してただけじゃないですか!」
「……ちょっと知ってるからって、手も髪も触らせるのか、お前は」
俺以外の、別の男に。

597 名前:○嫉妬 10/ drop ◆8d59i59Tbc [sage]:05/01/07 02:00:07 ID:2V25FCcG
「指が長いね、って言われてただけだし、今度お店に来てくれたらまたお花いっぱいあげるヨ、って……」
「下心見え見えじゃねーか、そいつ」
心がざわついて、頭が整理できない。
「ピエールはそんな人じゃありません!!」
胃のあたりで何かが渦巻いていて、むかむかして仕方がない。
「ふぅん……ピエールね……お前の貞操観念がどんなもんかわかったよ。モノくれるやつなら誰でもいいんだな」
違う、こんな事を言いたいんじゃない。
「峰にもあっさりなついてたし。俺のいない間に、別の男と何してたかわかったもんじゃな……」
びしゃり、と乾いた音が千秋の左頬に響いた。
「いってぇ……何すんだよ!」
「……ヒドイ……ヒドイです、先輩……」
瞳からは大粒の涙がいくつもいくつも溢れ、頬をいっぱいに濡らしてのだめはしゃくり上げる。
「いつもいつも、のだめ……ヒック、先輩の事、大好きで……ヒック、先輩の事だけ、いっぱい……」
「お、おい……そんなに泣くなよ……」
人目を気にして、千秋は泣きじゃくるのだめを宥めようと、腕を伸ばして抱きしめかけた。
「イヤ……!!」
伸ばした腕を払いのけ、のだめは強く千秋を拒否した。
「……嫌いデス、そんな先輩、ヒック、……大嫌いデス…………!」
その言い残して、のだめは背を向けて走っていってしまう。
千秋は引き留める事も追いかける事も出来ずに、しばらくただ呆然と立ちつくしていた。

598 名前:○嫉妬 11/ drop ◆8d59i59Tbc [sage]:05/01/07 02:00:26 ID:2V25FCcG
ずいぶんと遠回りをして、千秋はアパートへ帰ってきた。
途中で買ったウイスキーの小瓶は、すでに飲み干してしまった。
どれだけ飲んでも酔えそうにない。
だから、それ以上飲むのはやめた。
涙いっぱいののだめの顔、カフェの窓越しに見たのだめの顔、キスをせがんだのだめの顔。
そんなのだめの顔が交互に浮かんでは、千秋を苦しめた。
……あんなに泣かせてしまった。
……あんな事、言うつもりじゃなかった。
ただ、どうにも苦々しい気持ちが溢れて、自分でも我を忘れるほど、むかついて……
そう、嫉妬したんだ。
自分が離れている間に自分の知らない顔が出来るようになって、そんな風に綺麗になっていくのだめを、
どこかで見つめているやつがいる。
そう考えると、どうにも我慢が出来なかった。
のだめに触れるのは、自分だけでありたい。他の誰かになんか、指一本だって触れさせたくない。
髪の先から、爪の先まで、自分だけのものにしておきたい。
…これほどまでの独占欲が自分の中にあった事実をわからされ、千秋は愕然とする。

『追いかけられるのに安心してると、いつの間にか追い越されますよ』
『捕まえておかないと、横から奪われますよ』

……今なら、シュトレーゼマンの言っていた事が良く理解できる。
のだめがいつでもストレートにぶつけていてくれた自分への気持ちに、安寧と胡座をかき続けてきた罰だ。
捕まえたようで、捕まっていたのは……自分の方だ。

部屋に入ると、冷えた指先でのだめの部屋の電話番号を押した。

599 名前:○嫉妬 12/ drop ◆8d59i59Tbc [sage]:05/01/07 02:00:51 ID:2V25FCcG
「……はい」
5コール待って、のだめが電話に出た。
「のだめ……」
呼びかけてものだめは無言のままでいる。
「切らないでくれ。……そのまま聞いて欲しい」
千秋は言葉を続けた。
「さっきは悪かった。ゴメン……。勢いであんなヒドイ事言ったけど……本心じゃない。
 お前の事を信用してない訳じゃない。……それだけは、わかって欲しい」
言葉を選びながら、慎重に、千秋は自分の気持ちを吐露していった。
「……パリを離れる時、いつも不安に感じてるよ。俺が知らない間にお前が変わっていくのを、
 そばで見られないのを歯がゆく思ってる。本当は気づいてた。……お前、綺麗になった。
 だからなおさら……。あんなの見て、動揺したよ。誰にも触れさせたくない。嫉妬したんだ………」
心の中で、のだめの名前を狂おしく呼び続ける自分がいる。
「お前を失いたくない……」
こんなにも、恋に溺れきって……今は愚かな、ただの男だ。
「……お前を、愛してる」
受話器の向こうはずっと静かなままだった。
喧嘩する為に、パリへ戻ってきたわけじゃないのに……。
「…じゃあ、おやすみ」
のだめが何か言ってくれるのを待っていたが、受話器の向こうは無音だった。
名残惜しく受話器を耳から離した時、玄関のドアの開く音がした。
勢いよく部屋に入ってきたのだめは、一直線に千秋へ駆け寄り、抱きつき、涙でぐちゃぐちゃの顔をその広い胸にうずめた。
「のだめ……?!」
ゴメンナサイ、ゴメンナサイ、といいながら、まるで子供のようにしゃくりあげる。
「何でお前が謝るんだよ…悪いのは俺だぞ」
「…ぶったりして、ゴメンナサイ……」
「そうされてもしょうがないくらいひどいことを言ったよ」
のだめはぶんぶんと頭を横に振った。
「……嫌いなんて嘘デス…大好きです……」

600 名前:○嫉妬 13/ drop ◆8d59i59Tbc [sage]:05/01/07 02:01:17 ID:2V25FCcG
嗚咽に震える肩を、千秋は優しく抱きしめた。
「うん…ごめんな……」
シャンプーの香りのする洗い立ての髪に、千秋は何度も口付けた。
愛しくて、ただ愛しくて。
「大好きなのは、先輩だけです。…ほんとデス……」
溢れてとまらないのだめの涙を、千秋は唇でぬぐっていく。そうして、柔らかな唇へとたどり着く。
優しく触れた後で、口全体で吸い込むようにのだめの唇を包み込み、自分の唇でのだめの唇のやわらかさを堪能する。
「…愛してる」
その言葉はまるで魔法のようで、先ほどの苦々しく渦巻いた感情は嘘のように消し去り、
千秋の心の中をひたひたと暖かなもので満たしていく。
「頼むから、俺の知らないところで綺麗になっていかないでくれ…。
 こんなに自分が嫉妬深いとは思わなかったよ……格好わりーな、俺。余裕無くて……」
「もし、…もしものだめに変わったところがあったとしたら…それは全部先輩のせいですヨ……。
 だって、のだめはもう、この先ずっと先輩だけのものなんですから…」
のだめは千秋の腰に腕を回し、子猫が甘えるように身体を擦り寄せる。
「それに……どんな先輩でも、わたしは先輩のことが大好きデス……。
 ヤキモチ焼きの先輩も、ちょっとカコ悪い先輩も。ずっとずっと前から、愛してマス……」
千秋を見上げるのだめ顔は、睫に涙が滲んではいるものの、もう既に泣き顔ではなかった。
優しく、だけど強く、千秋はのだめを抱きしめた。
もう、この女を二度と手放せない。
「のだめ……」
「…ぐーきゅるるる……」
「えっ?」
「…先輩、先輩のお腹が鳴ってマス……」
「げっ…あー、もう……。ほんとに格好わりーー」
恥ずかしさに顔が赤くなっていく千秋を、のだめはくすくすと笑った。
「おにぎりありますヨ。食べますか?部屋から取ってきますネ」
「…後で食うよ。今は」
部屋に帰ろうとするのだめの腕を引き寄せ、耳元で囁いた。
「今は、お前を食べたい」


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